| 2日目 | |
|
5:00 起床。島旅をしている私には当然の時間である。島の朝といえば、海から上る朝日なのだ。しかし季節が冬ということと、東経123度という西にいることがあり、まだまだ全然暗かった。この季節の八重山の日の出は7時を過ぎる。しかし、今回は朝日を見るポイントの目星がつかない。外はまだ暗い。所々にある街灯がかろうじて道を照らしている。空はまだまだ星がきれいだ。満天の星空。歩き出す自分に、すべての星と月が付いてくる。コート盛ならば日の出を見られるだろうか。 5:35 駐在所を過ぎたあたりで、集落が終わり全く何も見えなくなった。うっすらと感じる道らしきところを進みコート盛に向かう。 5:40 コート盛に近づくとなにやら話し声。先客がいた。今までの島旅で、「朝日を見に行って、先客がいた」というのは初めてだ。女性2人らしい。コート盛に上がると、満天の空が一段と自分に近づいた。女性陣はしきりに「星、きれいねぇ〜」を繰り返す。本当にきれいだ。吸い込まれそう。おっと、私の本来の目的は日の出を見ることなのだ。冬は東南に近いほうから太陽が昇るが、ちょうどその方角は高い木々が視界をさえぎっていた。「日の出を見に着たんだけど、ここからじゃあ厳しいですね。空港の近くならいいんですが、、遠くて。」「じゃあ、自転車を借りて行きましょう!昨日借りた農家に行けば大丈夫。」と女性達。ラッキー!これで、日の出ポイントに行ける!道は真っ暗だったが、日の出ポイントへのルートは昨日通っているから確実。女性2名はケラケラと笑いながら近くの農家に入り、自転車を借りた。暗い集落を過ぎ、どんどんと西へ進む。次第に強くなるサトウキビの匂いが、道のりが正しいことを裏付けている。「この香りがサトウキビの香りですよ。」と語りつつ自転車を先導する。 |
|
青とオレンジのコントラスト! |
6:00 昨日、めぼしをつけておいた場所に到着。目の前は放牧地で、50mくらい先には波照間空港の滑走路がある。ヤギが鳴いている。近い雲、遠い雲が幾層にも重なっている。少しずつ明るくなってくるにつれ、雲が更に立体的に映る。明るくなってきた。1分1分で微妙に空が変化する。 6:30 一番近い雲が予想以上に早く横に過ぎて行った。同行した女性2人組は、西表島から来たとのこと。やはりこの八重山諸島、いくつかの島を巡るのが定番のようだ。全部で1週間程度の行程とのこと。「全部で2泊しかできないんですよ。。。」と言うと「リッチですねぇ」と。確かに贅沢かもしれない。本当なら1週間でも2週間でもいたいところであるが仕方がない。 |
|
6:40 空がかなり明るくなってきた。気が付くと、高層圏にある雲が薄いピンク色に染まっていた。うす青くなってきている空全体との微妙なコントラストが美しい。おもわず「綺麗な空!」とつぶやく。しかし、正面はまだ雲が重なっている。「早く雲よ晴れてくれ!」「雲!どいてどいて!」3人で祈る。恐らくそろそろ太陽が水平線の上に上がってくるころである。ちょっと雲が厚い。 |
太陽が出始めたことを示すピンクの雲。 |
| 7:10 今回は太陽は見えないかとあきらめかけていたところ、厚い雲の間からほんの少し、まばゆい光が射してきた。非常に美しい。「綿が燃える」ようなを雲を見ることができた。毎度毎度感じるが、“日の出は美しい”。心が洗われる。爽快な気分にさせられる。つまらないことに悩み、忙殺される普段の自分を思い出す。なんということはないのだ。 | |
| 7:30 満足して、空港近くを後にする。ヤギは広い牧草地に転々といた。10mはあろうか、長いロープで首がつながれている。そう言えば、途中の道路脇にもヤギがいた。ロープが10mもあれば、少し遠くまで歩けるから2〜3日は放っておいても餌が取れるから大丈夫そうではある。。しかし、果たして誰が世話しているのだろう。。 | 今日の朝日はいつもと比べてどうだった? |
|
8:00 さて、朝食を調達しなければならない。星空荘の隣の たかな食堂 からは、おいしそうな匂いと、食器が打ちあう小気味良い音が漏れてくる。。思わず網戸越しに覗き込み、「あのぉ ここでは朝食を食べさせてくれますか?」 「はい。星空荘にお泊りのお客様ならば。。。」私は該当しなかった。。。 仕方がない。まずは島の未開拓地点をクリアし、そのあと青空食堂で朝食兼昼食といこう。 8:30 そういえば、波照間にはカラスが多い。サトウキビ畑の中からヌッと顔をだしたりして、人間をなんとも思っていない様子だ。 |
|
![]() 誰もいない波照間空港。 |
9:00 波照間空港へ。離島の空港は、路線(どこに飛んでいるか)によってその活況に大きな差がある。波照間について言えば、空港はメインとは言い難い。石垣と波照間を結ぶ主な交通手段はやはり船である。1時間で石垣にいけるし、1時間毎に船がでている。しかも波照間海運と安栄観光の2社が船を出しているのだ。それに比べ、飛行機は琉球エアコミューター(RAC)が石垣空港と結ぶ1往復のみ。時間は半分だが料金は2倍以上。これはなかなか乗客確保が難しいと感じた。離島観光という視点でいくと、空港は楽しい。離島だから滑走路のすぐ近くまでいけるし、場合によっては滑走路の延長線にいって、離陸した飛行機を真下から見ることができる。このように間近で飛行機を見られるのは離島空港ならではではないだろうか。 |
| 9:30 30分程度遅れた飛行機は、あわただしく波照間をまた飛び立っていった。波照間から乗ったお客さんは1人だったのではないだろうか。 | |
シムスケー(古井戸)。 |
10:00 まだ見ていない、島の北部を巡るため島内一周道路を進む。雨が降ってきた。シムスケー(古井戸) と ぶりぶち公園に行くために自転車を漕ぐ。シムスケーは案の定分かりにくいところにあった。雨がかなり強くなってきたので、シムスケーについたところで若干雨宿りをしようと考えた。 10:15 シムスケーはなかなか見つけにくい場所にあった。看板には「波照間が旱ばつに苦しむときでもこの井戸は枯れなかった」と書いてある。シムスケーはこの付近にあった“シムス村”の井戸という意味だそうである。 ちなみに、ぶりぶち公園は見つけることができなかった。。。。ひどくなる雨の中、集落に戻る。 |
| 10:30 途中、風力発電所の近くでサトウキビ収穫の現場に出くわした。総勢10名程度だろうか。切り倒されたサトウキビの皮を手際よく剥いていく。このあと工場に運ばれるのだろう。しばし眺める。まさに今、サトウキビ収穫のシーズンである。雨が降っていたせいで気温は若干涼しかった。青空食堂にでも行こうか。と思い向かうと、おっと青空食堂は土曜日休業であったかも。。。 果たして、食堂はしまっていた。。。 | |
島の人が協力して、手刈りで全てのサトウキビを収穫する。 |
|
八重山そば と 感覚を麻痺させる液体。 |
10:45 たかな食堂に戻る。朝と昼一緒に食べる。このお店は、お昼に限り誰でも食べることができるのである。八重山そば。 波照間の八重山そばは、石垣などのそばと同じようなそば。あっさりしておいしい。沖縄本島よりも若干塩気が少ない感じか。既にビールを飲んでいるので味覚が麻痺している可能性もあり。 |
「南西航空」の看板が。。。 |
12:30 島をふらふらと自転車で走り回る。地図を見ていて気になったのが「RAC切符販売所」。なぜか北地区にある。NTT電話交換所の裏。なぜ空港から大きく離れ、かつ ある1集落の真ん中にあるのだろう。これは気になる。是非探してみたい。10分ほど住宅街をうろちょろ。。。。やっと見つけた!そこには「南西航空」という看板がある青い引き戸の古めかしい建物。人のいる気配は。。。ない。ううむ、本当にここで飛行機の切符を売っているのだろうか。。。。波照間のミステリーである。沖縄石灰岩を積み重ねて石垣を作っている家々。風景はまさに「沖縄・八重山」である。雨に木々が輝いている。 |
|
|
|
| 14:00 雨が小降りになってきたので、おじいさんの話を振り切って 外に出る。「もう一回最南端の碑に行きます」と言うと、おじいさんは「そんなとこより、タンクの近くに行って見なさい。」とのこと。さっき聞いたばかりの「貯水タンクの近くの洞窟」に行ってみようと考えた。 | 奥に見えるのが貯水タンク。 |
密林。 |
14:10 おじいさんの話のように、貯水タンクのすぐ脇から茂みの中に入っていく。なんの看板もないが、森の中にそれらしき入り口がある。「もうどこに行っても同じだ」雨も少し強くなってきたので、その入り口に突入する。中は木が生い茂っていて雨が少し弱く感じられる。しかし日も当たらないため、ちょっと怖い。まるでジャングルだ。。。5分以上中に進んでいく。茂みは全く変化がない。このままいくと、戻れなくなるのではないか。。。と思わせる。しかし、洞窟が見たい!意を決して進む。なぜか目の前が開けてきた。ん? なんだ、何度も通った空港への道路じゃないか。。。かくして、洞窟探検はあっさり終了したのでした。 |
![]() アカハチ誕生の地。 首里王朝に反旗を翻した八重山の英雄「オヤケアカハチ」の生家跡。 |
|
| 14:30 雨はなかなか降り止まない。薄暗い電気の中、おじいさんと雑談をしながら時間をつぶす。今日私が乗る船は、西表の大原港に臨時に寄港するらしい。おじいさんの親戚だか知り合いが演劇かなにかで西表に行っていて、その人たちを乗せるために寄るのだそうだ。おじいさんは、元気であった。この勝連荘は素泊まりのみ。老夫婦だけでは食事を作るのもなかなか大変なのだろう。港への送迎も、けだもと荘や他の人に頼んでいるようである。 | |
![]() 勝連荘の近くの十字路。 |
|
|
15:40 船は16:30。早めに波照間港に向かう。荷物が重い。なんせ大小併せて7本の「泡波」が入っているのだ。。今回は小包代をケチってます。 |
|
| 16:30 第七十八あんえい号が近づいてくる。1泊の短い滞在ではあったが、いろいろな人と話もできたし、非常に有意義だった。接岸したあんえい号からは、多くの物資が陸揚げされている。ビールが多い。。。個人宛の荷物も。電子レンジもあった。電子レンジをまたいで乗船。 | |
| 17:00 出航。あんえい号は、みるみるうちに港を離れていく。結構揺れがひどい。ずっと船室に入らず外を眺めていた。右に黒島、左にパナリ島、竹富島を過ぎ、石垣の離島桟橋に到着。まだ天気は曇りであった。。 | |
| 12月の波照間島は、活況であった。しかし、この活況は長らく続いた島の生活の、毎年訪れる普段の姿でもある。この島に1泊は短すぎた。。。今度は
泡波の空き瓶を持って、日本最南端の地で物憂げに数日を過ごそう。 お わ り |
|
| 旅行記(1日目) | 旅行記(2日目) | ||
| リンク集(準備中) | ![]() |
波照間島TOPへ |